准看護師

准看護師、転職でお給料をあげよう!



働いていくうえで何より重要なのは収入です。より収入が多ければやりがいもありますし、多少困難な状況でも乗り越えることができます。何より、自分あるいは家族のライフステージを高くすることができます。

ここでは、准看護師の方の収入に注目して、それを上げる方法について考えていきたいと思います。


准看護師の給与事情について

ここでは、准看護師の方の給与について考えたいと思います。まず、一般的な状態を共有します。


1.正看護師との比較

いろいろな調査がありますが、正看護師と准看護師では明らかに正看護師のほうが給与が高いです。 ある調査によると、女性の場合、正看護師と准看護師では以下のように年収に開きがあります。

正看護師 准看護師
20代 423万 323万
30代 473万 359万
40代 516万 415万
50代 522万 448万
平均 469万 360万

どちらも年齢とともに昇給していきますが、明らかに正看護師のほうが高いですね。

これは正看護師を雇うと診療報酬の面で優遇があるため、そのフィードバックとして正看護師に見返りがあること、正看護師のほうが「○○部長」といった病院内での役職に就きやすいこと、そもそも給与体系の段階で、正看護師と准看護師に差があることなどが挙げられます。

同じ仕事をしているのに納得がいかない人も多いのではないでしょうか。


2.民間企業との比較

一方で、民間企業の標準との比較ではどうでしょうか。

平成25年の調査では民間企業で働く女性の平均年収は約270万円だというものがあります。それと比べると准看護師の年収はかなり高いですね。

ただし、これにはからくりがあって、民間企業の「正社員の年収」ではないということです。派遣社員や契約社員、パートなども含めて「フルタイム」で勤務している女性の平均です。男性の平均は500万円を超えます。


このことは、女性が育児などで一時的に給与の安いパートタイムや短時間勤務をしていることなどの影響も考えられます。

でも、それなら准看護師も同じではないかと思われるかもしれませんが、命に関わる職場だけに民間企業よりも身分保障がしっかりしていて、なおかつ基本給が高いということを理解してください。また、夜勤などを行った場合はその分、夜勤手当などの加算もありますので、収入が高くなりがちです。

ただし、その給与の高さは仕事のハードさに比例しているので、一概に民間企業よりも優遇されているとはいえない事情もあります。

収入面でまとめると、女性に限ると、正看護師>准看護師>民間企業、となります。


3.男女の比較

同じ准看護師でも、男女によって違いがあります。ある調査によると、准看護師の年収の男女差は以下のとおり。(賞与込みの平均額)

男性 女性
20代 318万 323万
30代 396万 359万
40代 433万 415万
50代 447万 448万
平均 400万 360万

50代に男女差がないのではないかと思われるかもしれませんし、男性のほうが明らかに高いのではないかとうい見方もあるかと思いますが、こういう理由によるものです。

男性看護師の給与が高い理由

①賃金体系に男女所差別があるわけではない

②男性が高いのは、夜勤やICUなどハードな環境に置かれることが多い為

③女性が低いのは子育てなどで短時間勤務や非常勤勤務をしている人がいる為

④50代男性はサンプルが少なすぎて統計的にあてにならない


ということです。男性>女性なのは男性は「フルタイム、夜勤、きつい職場」の人が多いためで、基本給そのものに差はあまりありません。

以上、いろいろな見地から准看護師の給与事情について現状を把握しました。それほど低くはないのかもしれませんが、正看護師と比べるとかなり抑えられているのは疑いのない事実のようです。

その中で給料を上げようと考える場合、いくつかの方法があります。


<関連記事>:准看護師のお給料・年収ってどの位?


准看護師の給与アップの方法



准看護師の方が給与を上げようとした場合、大きく分けると2つの方法があります。ただし、メリットだけではなくどちらも、デメリットも生じる可能性があります。ここでは両方併記いたします。


正看護師への転換

准看護師として10年以上の実務経験があると、正看護師の国家試験の受講資格を得るために、通常ならば看護学校などで正看護師の養成カリキュラムを受講しなければいけないところを、通信講座の受講でその条件を満たします。

働きながらでも、通信講座ならば自分のペースで自分の時間にできるのでお勧めです。ただし、いずれにせよ正看護師の国家試験には合格しないといけません。自動的に資格が得られるわけではないので注意してください。


1.メリット

上で書いたように、正看護師のほうが明らかに収入は上です。さまざまな役職に就いて、その手当を受け取ることもできます。また、身分保障の面でも何かあった場合、安定性が高いのは正看護師のほうだといわれています(もっと端的にいうと、准看護師のほうが首を切られやすいということです)。


2.デメリット

役職に就いた場合は、当然ですが相応の責任が発生します。プレッシャーやストレスも高いものになるでしょう。それらと収入を天秤にかけてどちらを取るかということです。

ただし、正看護師になったからといって、必ずそうした役職になるというわけでもありません。

これらの要素を除いても、正看護師>准看護師でしょうから、正看護師になるメリットのほうが大きいかと思われますが、「なる」のと「なれる」のは別の話です。正看護師試験に合格しなければいけませんから、仕事と合わせて勉強をしなければいけません。


<関連記事>:准看護師って求人で不利な扱いを受けない?


条件のよい職場へ転職



現在の職場そのものに不満がある、あるいは正看護師に転換しても、給与のアップが望めそうもない職場(例えば看護師が自分だけ、あるいは自分を含めて2人で給与体系の違いがないなど)の場合、より条件のよい職場への転職をすることを目指すと思います。


1.「看護師」として別の職場を探す

准看護師として別の病院などの医療機関へ転職する方法です。この場合、転職先の職場によりますが、「准看護師」云々以上に看護師経験の豊富さを評価されて採用されることもあります。

クリニック→大病院
大病院→クリニック
大病院→大病院
クリニック→クリニック


病院だけでもこの4パターンありますし、看護師として働く職場は、介護施設などの場合もあります。一般的には、看護師としての収入は以下のような順位で高いとされています。

①有料老人ホーム
②大病院、総合病院
③クリニック(精神科)
④クリニック(美容外科)
⑤その他クリニック、介護施設


有料老人ホームが高いのが意外かもしれませんが、ここは一般的な介護を必要とする施設というよりも、富裕層のお年寄りが気兼ねなく老後を過ごすことができる施設です。介護の仕事はあまりなく、看護師として健康管理などをメインに行うことになります。

クリニックの中でも精神科が高いのは、特に精神科病棟などを併設していることろでは危険が伴うために「危険手当」のようなものがあるからです。精神科の場合診療報酬にも加算があります。


美容外科は保険診療というよりも自由診療がメインのため、お金のある層向けに診療を行っているため報酬も高いのです。

一般的にはこの順位ですが、やはり個別ケースによって差がありため、比較できる方法があると望ましいですよね。


クリニック→大病院でも収入が減ってしまう可能性もあります。いろいろなところの求人票を見比べるだけでも大変です。

とはいえ、なかなか現業に従事しながら他の病院を比較し、探すことも難しいのも事実です。仕事の忙しさもありますし、近隣の病院を探しても、人伝でご自身の(転職したいという)情報が伝わってしまう可能性もあります。同じような職場の場合、意外と世間が狭いという可能性もあります。

<関連記事>:30代准看護師の転職、注意点は?



2.看護師の資格を活かしつつ「他業種」へ転職



准看護師の資格を持っていてほかの仕事へ転職することも可能です。准看護師の資格を「税理士」や「行政書士」など「サムライ資格」と同じように評価してくれる職場など、普通の人よりも高待遇で迎えてくれることもあります。条件の良い他業種への転職ということです。

特に大企業や大学などでは、医療や看護の知識を持った社員、職員を欲しがっています。何らかの事故があった場合への応急措置や、社内での安全講習、衛生会議などの担当などには、准看護師資格を持っている人はうってつけです。


社員にそうした知識を身に着けさせるよりも、最初から知識にある人を採用したほうが確実ですし、准看護師という資格で「お墨付き」をもらっているのですから安心して採用できます。専門知識のある人ですので待遇も期待できます。

とはいえ、すべてのケースで収入が上がる転職になるとは限りません。最初に書いたように、民間企業平均と比べると、准看護師の収入は高いので、逆に中小企業などへの転職だと、収入が減ってしまう可能性もあります。「看護師資格歓迎」とありながらも、その分の金銭的な評価をされずに、責任だけ押しつけられてしまうこともありえます。


こちらのケースも、客観的な評価基準や比較ができる物差しがないと、うかつに行動するのはリスクが高そうです。


誤りのない選択をするためには転職サイトを利用

同じ病院内で正看護師に転換できればよいのですが、そうではない場合、転職したら収入が下がってしまったとなっては意味がなくなってしまいます。ではどうすればよいのでしょうか。個人の力だけで、情報収集しても限りがありますし、求人を網羅して比較することは難しいです。

そこで、確実に情報を集めながら、自分の希望する条件を満たす職場を探すためにお勧めしたいのが、看護師向けの転職サイトです。


転職サイトでは、登録している求人案件の月給やボーナスなども詳細に書かれているため、今の自分の収入と比較して、確実にアップできるところだけを選んで応募することができます。

表に出ていない(HPやハローワークなどに求人票を出していない)「非公開」の求人案件も多数あります。自分で探すよりもはるかに多くの求人をそこで探すことができます。


転職サイト上で、一度、履歴書や職務経歴書を入力してしまえば、そのまま複数の職場にそれを使って応募することができますので、細かい作業に時間を取られることもありません。

自分が知らない看護師資格者を求めている職場があるのも、そこで知ることができます。思わぬ業種が看護師を求めているんかもしれませんし、そうした職場が近くにあるのか探すきっかけにもなります。自宅近くの会社が、看護師を求めているかもしれません。


ともかく、一度転職サイトに登録して、転職の「相場」がどんなものなのか知っていただくのも悪くないと思います。

まとめ

  • 女性平均給与は、正看護師>准看護師>民間企業、である
  • 給与UPのための方法は正看護師への転換・条件の良い職場への転職である
  • 転職の場合、給与、待遇が上がるように注意をしなければいけない
  • そのための判断材料として転職サイトが活用できる

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